coffee break BLOG
coaster
CEO journal
# 代表JOURNAL

なぜ、淡路島なのか。
─考えるための「距離」を持つということ

「なぜ、淡路島なんですか?」

Redcherryの本社が淡路島にあると話すと、よくこの質問をされます。マーケティングやクリエイティブの会社といえば、東京や大阪など都市部に拠点を構えるイメージがあるからかもしれません。

私自身も東京をはじめ都市部へ出張することも多くあり、そういったイメージがあるのも理解できます。それでも、オフィスを構えるならここが良いと思い、淡路島を拠点にしています。

今回は、なぜ私が「淡路島」を選んでいるのか。Redcherryのオフィスについて、よく聞かれるこの質問について、少し書いてみようと思います。

自然の中の静けさに魅せられて

事務所があるのは、いわゆる「海の見える淡路島のリゾート」のような土地ではなく、市街地から離れた、周りには自然以外ほとんど何もない静かな場所です。もともとは別荘地として開発されかけたものの、途中で計画が止まり、そのままになっていた土地でした。伸び放題の草や木に囲まれた土地を半ば衝動的に手に入れ、自分たちで少しずつ切り拓くところから始めました。

自然を目の前に、外国製のガソリン式チェンソーで太い木を切って自分の手でゼロから少しずつ土地を切り拓きオフィスをつくりました。思い通りにならないことも多く大変だったのですが、エネルギーが湧いてくる感覚があったのを覚えています。

ここにいると聞こえてくるのは、小鳥のさえずりや、風で木々が揺れる音です。華やかなリゾートとしての淡路島ではなく、私が惹かれたのは、むしろこうした「自然以外何もない静かな淡路島」でした。静かだから、自分が考えていることがよく見える。この「自然の中の静かな環境」は、マーケティングの仕事を考えるうえでも、私にとって大切なものになっています。

「何が重要か」を考えるための距離

マーケティングの仕事をしていると、本当にたくさんの情報が入ってきます。新しいSNSの動向、広告クリエイティブ、新しいマーケティング手法。どれも仕事をするうえで必要な情報です。

私自身、東京はじめ都市部へ出張に行った際には、新しいアイディアや情報に触れたりと、そこで得られる感覚や刺激は仕事をするうえで欠かせません。ただ、たくさんの情報や企業から発信されるメッセージに囲まれていると、「いま大きな声で語られていること」と「本当に重要なこと」の境目が、少し見えにくくなることがあります。

ブランド戦略を考える時、Human Oriented Marketingの視点から、このブランドには、そもそもどんな価値があるのか。商品を使う人は、どんな時に心が動くのか。何を伝えれば、そのブランドを好きになってもらえるのか。そうしたことを一つひとつ考えていきます。

淡路島の静かな環境に戻ると、そうした問いに立ち返りやすくなります。情報から一度少し距離を置くことで、何が重要で、何がそうではないのかを考えやすくなる。私にとって淡路島は、マーケティングを考えるために必要な「物理的な距離」をつくってくれる場所でもあります。

淡路島で大切にしたいこと

こうして振り返ってみると、淡路島にオフィスを構えていることと、私たちが仕事で大切にしていることは、どこかでつながっているように思います。

情報を取り入れながらも、ときには少し距離を置いて、何が本当に重要なのかを考える。淡路島にいると、そうした視点にも立ち返りやすくなります。

目の前にある情報だけではなく、その奥にある人の気持ちやブランドの本質まで考えてみる。淡路島という環境は、そんなHuman Oriented Marketingの仕事とも相性がいいのかもしれません。

なぜ淡路島なのかと聞かれるたびに改めて考えてみるのですが、本質を見極めるための静かな環境が、今のRedcherryには合っているのだと思います。